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  Radu Serban ラドゥ・シェルバン


1951年生まれ。ウンゲニ市出身
ブカレスト経済大学にて、国際経済関係博士号取得

ハンガリー、ポーランドのルーマニア大使館で経済一等書記官
スウェーデンのルーマニア大使館で経済参事官
ルーマニアの欧州連合加盟交渉時には交渉団の一員を務める
2002年外務省入省
ベルギー、イギリスの大使館での勤務の後、2012年より駐日ルーマニア大使。

日本に着任したことをきっかけに俳句を始め、俳句に関する著作をルーマニア語で4冊、英語で1冊出版。
ベルギーでの9年間にわたる公使参事官としての経験を生かし、欧州の経済統合に関する著作が8冊ある。
米国のルーマニア正教会の初代主教で、大叔父にあたるPolycarp Moru?ca (1883-1958)についての著作も出版している。








photo:Radu Serban


和訳:Yagi Ken


大祖(おおおや)の声すきとほる富士の山
神様の涙か掌の冬の花
 

宇宙なる魔法の鳥へまつしぐら
陽を掴む花の五弁は指となり

art・和訳:Yagi Ken


新雪を襟巻にして富士の山
月影を踏み学生の花の宴
 

花のネクタイつけておすまし六本木ヒルズ
松山や海よりの風心地良き
 

大銀杏日がな蝶々降らせたる
東京の新年若返りの鐘が鳴る
 

神前の静かなる舞鳥居かな
桜木に満開迫る漢かな
 

丸窓の絵となり在はす富士の山
雲生れて自在のかたち富士の山
 

飾り立て花となりたる大阪城
時くれば咲きます花のシャンデリア
 

さざ波も二重となりて日本橋
花びらの舞へば四月の大阪に
 

銀杏散る熊本市長の庭にかな
闇に吸ふ高尾の山の黒蝶は
 

月とまる銀座の女の髪にかな
富士の山自在に雲をなびかせて
 


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